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【木曜日、あとは流れに身をまかせて】|ごちそう便りvol.16

【木曜日、あとは流れに身をまかせて】|ごちそう便りvol.16

木曜日。

一週間のちょうど折り返しを少し越えた頃。

月曜の勢いはもうなく、かといって週末の気配もまだ遠くて。


そんな微妙な浮遊感をともなう木曜の午後は、

「まあ、なんとかなるか」なんて、

少し肩の力を抜きたくなる時間。


冷蔵庫の中にあった野菜を適当に刻んで、

昨日の残りの出汁に火を入れて、

そのまま丼に注げば、即席のうどん。


でも、こんな何でもない日のごはんでも、

お気に入りの器に盛るだけで、

ちょっとした「ごちそう」になるから不思議だ。


今日は、沖縄の器「やちむん」で。


やちむんは、土のぬくもりが感じられる不揃いさが魅力。

それでいて、手に取るとどっしりと頼もしく、

色も模様も、どこか海や風を思わせてやさしい。


流れるような唐草模様も、

控えめな藍色の絵付けも、

どこか遠くの島の空気を、

食卓に届けてくれる。


お店でも、

やちむんの器に盛られたそうめんやラフテーを見ると、

自然と気持ちが整う。

食べるというより、落ち着く、という感覚。


忙しない日々の中で、

時間をかけて選んだ器に、時間をかけずにつくった料理を盛る。


それが今の自分にちょうどいいと感じられた、

そんな木曜日の昼下がりだった。

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