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【暖簾がつなぐ、心の味】ゆうなんぎいと金アグーの話|ごちそう便りvol.10

【暖簾がつなぐ、心の味】ゆうなんぎいと金アグーの話|ごちそう便りvol.10

那覇・久茂地の路地裏。

ひっそりと佇む一軒の食堂に、変わらぬ暖簾が揺れています。

「ゆうなんぎい」。

沖縄の人々に、50年以上愛されてきた老舗です。


ガラリと戸を引くと、

どこか懐かしい匂いと、人の笑顔。

器に盛られた島料理が、ゆったりと並ぶカウンター。


ここでは、誰もが少しだけ時間を忘れます。

ラフテーの甘辛さも、ふーちゃんぷるーのやさしさも、

料理というより、暮らしの味。

そんな「ふつうの豊かさ」を、今日も黙々と届けてくれる場所です。

 

この“ゆうなんぎい”の暖簾が、実は名古屋にも受け継がれていることを、

ご存知でしょうか。


沖縄本店のマスターとママの想いに深く共鳴した人が、

その味と姿勢を大切に守りながら、

名古屋の地にふたつの店を開きました。


本店と違うのは、

「金アグーのしゃぶしゃぶ」があること。

 

金アグーは、沖縄の幻とも呼ばれる在来豚。

成長が遅く、育てにくい。

でもそのぶん、育てる人の想いが、そのまま味になるようなお肉です。


やわらかく、脂が軽く、

驚くほどすっと体に馴染んでいく。

何より、くさみがない。


口にした人が皆「これは贈り物みたいだね」と笑うのは、

ただの味わい以上の“何か”が、そこにあるからかもしれません。

 

名古屋のゆうなんぎいでは、

その金アグーを、しゃぶしゃぶという形で丁寧に供しています。


湯気の立つ鍋に、うすく引かれた肉をくぐらせて、

ただ一呼吸、待つだけ。

それだけで、肉の香りと脂の旨味がふわっと花開くよう。


お酒がなくてもいい。

会話がなくてもいい。

ただ、静かに「うん、美味しいね」と頷き合うだけで、もう充分。

 

このしゃぶしゃぶは、本店にはありません。

でも、そのあたたかさの根っこは、きっと同じです。

味だけではなく、「こうありたい」という姿勢ごと、

しっかりと暖簾に染み込んで、引き継がれているから。

 

ゆうなんぎいという名の下、

沖縄から名古屋へ、料理を超えて運ばれたもの。


それは、時間の積み重ねでしか得られない信頼と、

食を通して心をつなぐ力。

ごちそう便り。

今日は、暖簾の奥にある心の味を。

 

※金アグーのお取り寄せはこちらの商品ページからどうぞ。
※ギフト配送も承っております。贈り物にもおすすめです。

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